遺言執行者とは

 遺言執行者とは、遺言の内容を実現するための手続きや行為を行う人のことを言います。遺言に記載されている内容に沿って、相続人の代理人として相続財産を管理し、名義変更等の手続きを行ないます。遺言において、あらかじめ遺言執行者を指定しておけば、スムーズに手続きに移行することができますが、死後に家庭裁判所にて選任してもらうこともできます。

遺言執行者の必要性

 遺言執行者は、必ずしも必要なわけではありません。相続人自身で手続きをすることも可能です。しかしながら、遺言は、特定の相続人にとっては不公平な内容であるなど、相続人間の利益が相反する場合も多くあり、相続人全員の協力を得ることが難しい場合がよくあります。こういった場合は、第三者の遺言執行者により立場から忠実・公平に遺言の内容を実行してもらうことをおすすめします。

遺言執行者が必ず必要な場合

 次の場合には、必ず遺言執行者が必要となります。

  ●子供の認知

  ●相続人の廃除・廃除の取り消し

遺言にて遺言執行者が指定されていない場合は、家庭裁判所にて専任してもらわなければなりません。

遺言執行者になれる人

 遺言執行者は、未成年者や破産者を除き、だれでもなることができます。相続人や利害関係人でもなることはできます。しかし、相続人や利害関係人が遺言執行者になると、もめるケースが多々あります。できれば、遺言執行者は法律に詳しい弁護士や行政書士などの専門家に依頼することをおすすめします。紛争を防止する効果が期待できます。