財産管理委任契約

◎財産管理委任契約とは

 財産管理委任契約とは、自分の財産の管理やその他の生活上の事務の全部または一部について、代理権を与える人を選んで具体的な管理内容を決めて委任するものです。任意代理契約とも呼ばれ、民法上の委任契約の規定に基づきます。財産管理委任契約は、当事者間の合意のみで効力が生じ、内容も自由に定めることができます。

 財産管理等の委任契約は私的な契約ですから、今後のトラブルに備えて公正証書の形式で契約を作成しておくことをおすすめします。

 

 

◎財産管理委任契約のメリット

1. 判断能力が不十分であるとはいえない場合でも利用できる。

2. 財産管理の内容や時期を自由に決めることができる。

3. 契約や事務手続きを代理人が行うことができる。

4. 他の子供や第三者が財産を使い込むことを防ぐことができる。

 

 成年後見制度は判断能力の低下があってはじめて利用できますが、財産管理契約はそのような低下がない場合でも利用できるます。よって、すぐに管理をしたい場合に有効な手段といえます。

 

 

◎財産管理委任契約のデメリット

1.必ずしも公正証書にするわけではなく、また、後見登記もされないため社会的信用が十分とはいえない。

2.監督人がいないため委任された人を不正などをチェックできない。

3.取消権がない。

 

 

◎財産管理委任契約と任意後見契約の併用

 財産管理委任契約と任意後見制度を併用する契約として、移行型の任意後見契約があります。これは、判断能力はあるが体力が低下しているので、銀行手続きや重要な契約などは代理人に委任して、その後判断能力が不十分になった時に任意後見制度を利用したいという契約です。

 ケースにより、同時に契約する場合と、先に任意後見契約のみをしてから必要に応じて財産管理委任契約をすることも可能です。